2022.12.16

演劇イヤー最終日

今年は私にとっての演劇イヤー。

今まで演劇には無縁の私でしたが、数年前、旅する木の須田さん脚本・監修の演劇を見て関心を持ち、その後、富良野演劇工房を訪れスタッフから説明を聞き関心を高め、今年たまたまラジオで12人の怒れる男の話を聞き、よし今年は自分のとっての演劇イヤーにしようと思いました。

8月 ELEVEN NINES「12人の怒れる男」
10月 劇団た組「ドードーが落下する」
11月 白石加代子「百物語」
そして昨日12月、青年団『日本文学盛衰史』

原作:高橋源一郎 作・演出:平田オリザ。大麻公民館えぽあホール。

島崎藤村、北村透谷、田山花袋、森鴎外などを中心に明治・大正の文豪の特徴や彼らと時代の関係性、そして文学の社会に対する影響力をわかりやすく描いてます。

途中、漫才あり、踊りありとバラエティに富んだ演出も楽しめますが、結構、歴史の復習になります。

私は特に1910年に起こった天皇暗殺未遂事件「大逆事件」で幸徳秋水・菅野スガが死刑になり、石川啄木や永井荷風がショックを受けた事実を間接的に面白おかしく描いている場面が好きでした。

また島崎藤村や川端康成が第二次世界大戦に向かう日本をどう論じてたのか、つまり戦争を容認したのかどうかを批評してる場面も興味深く見ました。

この劇は文学の力と社会の関係性や個人の内面表現について見る人に再考を迫る内容となってます。

と言う事で私の演劇イヤーは終わりました。

これだけ見ただけでは演劇を語れないけど、一回3,500円~6,500円で楽しめるエンタメとしては価値あるものじゃ無いかと思います。
払ったお金が演者に届くと思うと納得感がある。
同じ金額を払うゴルフやいつもの人との飲み会よりは相当、格上の時間の使い方だと思います。

映画をネットで見る時代だからこそリアルな人間を見たいと言う衝動を受け止めるには演劇は良い。

観劇前後に原作や出演者を調べるのも良い。

これで私の演劇イヤーは終わり来年は別なテーマの年にするかもしれないけど、これからも演劇の良き理解者であり続けたいと思います。

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