2022.09.16

当別町の有機農薬

昨日は当別町で有機農業をやってる2件の農家を訪問しました。

1件目はSさん。

米、大豆、小麦を育ててます。

Sさんは大豆間作小麦をやってます。

大豆間作小麦とは大豆の間に次の年の小麦の種をばら撒くやり方。

↓大豆畑

既に小麦がまかれてます。これがこれから発芽します。

大豆も小麦も不耕起栽培だから畑に入る回数がものすごく少ない。
農薬もやらないから更に畑に入らない。

肥料は反当1トンの鶏糞を3回にわけてやる。

常に有機成分が畑にあると作物が吸いたい時に養分があるから元気が良い、元気が良いと病気にならないし粒揃いが良い。

Sさんは有機JASをとってますが、有機JASをとるには1年間有機JAS用の栽培方法でなければいけないから、慣行栽培小麦を終えたらそこから1年目を始め、次の年大豆を作るのが良いそう。

本当はコーンを挟めると更にやりやすいという話でした。

収量は小麦は反8俵、大豆は反5、6俵というから大したもの。

経費的には有機肥料と慣行肥料が同じくらいで、農薬を使わない分、コストダウンできる。

製品代は通常の倍くらいもらえるし、手間がかからないのでSさん的には、割りが合うと考えてます。

かと言って麦大豆20haを有機JASにできるかと言うとそうでもなく、今は有機で大豆間作小麦を4haやってるけど、除草がうまくいかなくて草取りせざるを得ないリスクを考えると増やしても倍くらいかなと言う印象でした。

次に有機JASでお米を作ってる Hさん。

えっ、草がない。と言うくらいきれいな田んぼでした。
Sさんはいかに効率的に草を取るかと言うことに長年取り組んできました。

まずヒエは抜き取らないで埋めちゃう方法を考案。
毛の硬いブラシのようなものを農機具屋さんに作ってもらい田植え後15日目くらいの時に一度除草に入ります。

次にコナギ。ミズアオイの一種できれいな青い花を咲かせます。
はっぱが広いので稲の成長を阻害します。
Sさんの米は畝間14センチ。コナギは株間にも侵入するので除草しずらい。
そこでSさんは土を寄せその土をコナギに被せてしまう方法を考案。

田植え15日後が除草1度目で、7月初めに2度目に入り、それで終わり。
それでこのきれいな田んぼができるんだから大したもの。

辻野商店は肥料、農薬を売ってる会社だから私が農家まわりすると言っても慣行栽培やってる圃場しか回ってきませんでした。

今回、圃場を回り農家さんの話を聞いて、こんなに技術が進んでるんだと言う印象を受け、とても勉強になりました。

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