やっと読み終わりました。
ポールケネディ著「大国の興亡」
1987年に刊行された本書は1500年から1980年代までの大国の政治的・経済的台頭、およびその衰退を探求しています。
とりわけ軍事費と経済発展の関係について深く考察しています。
2022年の国防費のGDP比を調べてみました。
アメリカは2.85%、ロシア3.09%、中国1.19%、日本0.93%。
ポールケネディは国防費にお金を使うと経済発展がしづらいと指摘しています。
今のアメリカを見てるとそう思わない一方、日本は国防費に使うお金は少ない割に経済成長はイマイチとポールケネディの言ってる事は合ってるのかなとも思いますが、長いスパンで考えるとそうなのかもしれません。
ついでにアメリカ軍の配置について調べました。
現在アメリカ軍は陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊に加え、2019年から新たに宇宙軍が創設され6つの軍種から成っています。
その規模は、総兵力が約138万人。
そのうち、アメリカ国内にいるのは121万人。
残りの17万人は世界各地に駐留している。
アメリカ軍人は日本やドイツ、韓国に2~3万人程度いる模様。
ポールケネディは経済が強くなければ国の繁栄はないと言いますから、やはり稼ぐ力は必要です。
GAFAMをはじめエヌビディアなど強い企業が次々と現れ「情報」産業で主導権を握ってるアメリカに経済的死角はなさそうですが、トランプ現象に見られるように経済的発展と国民の豊かさに対する感覚にはギャップがあるようです。
日本が経済発展し、豊かさ感覚も比例する大国になる道筋は日本的会社の良さを保ちながら、かつてイニシアティブをとった「品質」「改善」「ものづくり」を再現するのか、新たな境地を開くのか、そもそも大国とは目指すべきゴールなのかと疑問を持ちつつ、「大国の興亡」を読了しました。