昨日は大学建築同期のミニ同窓会でした。
その前段としてA君がかつて手がけた琴似再開発エリアを案内してもらいました。
琴似駅から外に出る事なく商業施設やマンションをつなぐ通路があります。
A君は初めから現役引退するまでこの再開発に30年関わって来たそうです。
土地の地上げや役所申請、テナントとの交渉など幅広い仕事をこなし、その仕事は一つの歴史物語を形作っています。
一昔前、いや今でも「エリアマネジメント」と言う言葉が理想像として語られる事があります。
エリアマネジメントとは国土交通省によると「地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者等による主体的な取組み」と定義されています。
まさに彼が30年間やって来た事です。
その彼が宴席でポロッと言った事は「エリアマネジメントは難しい」。
私からすると彼こそエリアマネージャーのお手本。
単なる仕事の域を越えて、利害関係者と人間味のある関係性を築けたからこそ、この事業をなし得たのだと思います。
住人が主体的、能動的にエリア価値の維持・向上に関わり続ける事は難しいと彼は言いました。
ギターを片手に琴似の立ち飲み屋で弾き語るA君。
大きなプロジェクトの影には彼のような立役者がいる。
都市計画を学ぶ学生に合わせたいような友です。