2024.08.14

仕事の流儀、時代の手中にありながら

吉村 昭(1927年- 2006年)、日本の小説家。

『破獄』(はごく)は吉村昭の長編小説。
雑誌『世界』に1982年から1983年に連載。

4度の脱獄を繰り返した実在の受刑者・白鳥由栄をモデルに、脱獄の常習犯である主人公とそれを防ごうとする刑務官たちとの闘いを描いた犯罪小説である。

吉村昭さんの綿密な調査力に舌を巻く。
プロの小説家って凄い。

その仕事の流儀にあやかりたいものだ。

破獄は主人公、佐久間清太郎の監獄生活を描いている。

その時期がちょうど第二次世界大戦前後と重なっており、戦争により監獄での労働や食事、看守の人事が大きく影響される。

脱獄のプロである佐久間の心境と時代に翻弄される人々の様子が絶妙に重なる。

現代に生きる私も時代の手中でジタバタしてるわけだが、達観を持ち人生を淡々と過ごしていきたいものだ。

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