2024.08.13

経営と品格

夏休みになったので読書をしています。

藤原正彦「国家の品格」。

藤原正彦さんは日本の数学者。お茶の水女子大学名誉教授。

「国家の品格」は2005年に出版されました。

論理、自由、平等、民主主義に疑問を呈し、日本的な「情緒」と「形」を重んじる。

著者は国家を論じてますが、私は自分自身の経営にその論を向けてみました。

経営において論理、自由、平等、民主主義を考えた時、まず論理とは仮説を立て検証する作業と思ってます。
多分著者の定義と違いますが、私はこの方向が良いと思ってます。

次に自由ですが、お役所主義や田舎の保守主義はいかがなものかと考えてます。
お役所主義や田舎の保守主義は自由の敵です。

一方で田舎には田舎なりの自由があり、その特権を行使する事は面白く、役に立ちます。
その上で規範の遵守は必要である。
経済活動する上で信頼が大事であり、信頼を得るためには規範を遵守が必要と思う。

平等ですが、平等はわからないが公平は大事だと思う。
経営者として社員から社長判断は公平であると思われるよう努めたいと思う。

民主主義。
ポピュリズムの弊害が問われているが、民主主義がうまく働く条件は優れたリーダーの存在だと思っている。
優れたリーダーが人々に政策を納得させ、正しい道に導く民主主義が理想だと思ってます。

藤原正彦さんが唱える日本人の優位性である「情緒」と「形」を経営面から考えてみました。

情緒が日本人に心地よく受け入れられるのは事実だと思う。

例えば辻野建設工業株式会社では今、建築家伊礼智さんの設計によるiworksモデルハウスを建てているが、この建物には日本的な「美」がある。
日本人の情緒に訴える何かがある。
建物以外でも仕事のあちこちに「情緒」を感じる仕掛けをしたいと思う。

「形」。
柳宗悦が始めた民藝論に共感する。

用の美。

「道」とも言えるが、日常の繰り返しの中に美や哲学がある。
カイゼンにも共通するが、「形」「道」「カイゼン」は日本人の持つ特異的長所であり、経営の形、経営道、日々のカイゼン活動は美しい経営を実現するのではないかと考えた。

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