2年前ほど前から向かいの車庫裏によしかけてある(これは北海道弁らしい)放置自転車。
車庫の持ち主は近所の人だが、誰も気に留める人はいない。
ただ1人、私だけが草刈りするのに「この自転車、邪魔」と思っていた。
私の草刈り場所はほんの少しの社有地とほとんどが町有地か他人の土地で、向かいの車庫の地主は車庫の持ち主ではないらしい。
放置自転車は本当は交番に届けるべきとわかってるが、交番は留守が多いし、事情聴取されるのも面倒。
心に引っかかっていたこの自転車、1番の関係者である私も結局、放置していた。
そんな時、アパートに民泊している台湾人から自転車借りれませんか?とメッセージが届いた。
ちなみに彼はペンネームかどうかわからないがユカイと名乗ってる。
確か民泊アパートの隣の小屋に自転車あったはずと思い、行ってみたら前は開いてたのに鍵がかかっている。
しかたないので私の自転車を貸そうと思ったらタイヤがペチャンコになってる。
自転車を車に積み、自転車屋さんに持って行ったらおじさんが札幌まで出かけていて夕方まで帰ってこない。
ユカイさんがいつ使うか分からないが、早く貸してあげたいと思い、ついに放置自転車に手をつけることに。
車庫の裏から押してきて、蜘蛛の巣を払い、両方のタイヤに空気を入れた。
車に積む時、盗難番号のシールが目に入り、これで俺も犯罪者になるのかと罪悪感が頭をよぎった。
そして自転車をアパート隣の小屋の前に置き、ユカイさんに「自転車、小屋の前に置きました」とメッセージしました。
民泊中の台湾人が親切な家主に自転車を借りて乗り回してたところ、実はそれは盗難車で運悪く警察に見つかり不実の罪に問われる。
ユカイさんにとって大変フユカイなそんな事態まで予想しました。
昨日、自転車屋のおじさんから「パンクじゃなくてタイヤがすり減ってたからチューブを取り替える。明日にはできるよ」と電話きたから、放置自転車と取り替えよう。
そしてお巡りさんに正直に言おう。
「私、放置自転車に手をつけました」