昔、遠藤周作が孤狸庵先生としてテレビCMによく出ていました。
1972年のネスカフェのCMだったようです。
その風貌からおちゃらけた人物イメージを持っていましたが、その後「沈黙」などの小説を目にして、真面目な作家なんだと認識を変えた事がありました。
昨日、YouTubeを見ていましたところ、遠藤周作と河合隼雄先生の対談、そして遠藤周作の「日本人とキリスト教」と言う録音を見つけ、懐かしさと共に故里庵先生の話し声を聞きたくなりツラツラと聞いてみました。
遠藤周作は母親の影響でクリスチャンになり、フランスに留学してキリスト教を学びました。
講演「日本人とキリスト教」の中では日本人が独自なメンタリティでキリスト教を吸収していく様子を伺いました。
遠藤周作の語りは将棋や碁を打つ間合いの様に次の言葉が聴きたくなる気持ちの良いゆったりとしたテンポで進みます。
その点、NewsPicks動画に出てくる現代版インテリの早口で中間を端折る会話はタイパ傾倒に思え、改めて過去の人の知的な語りから会話のあり方を考えました。