大学時代は理系だったんで経済学ってどんな事学ぶんだろうと思ってました。
と言うか今でもそう思ってます。
一方で日本人がノーベル経済学賞を取れないのは何故なのか?と言う事も素朴な疑問。
ケインズを頂点とするアメリカにおいて経済学が発展していて、アメリカでは市場操作や景気調整する理論をいろいろと研究してるんだろうなと言う表面的な私の認識。
今回読んだ本は昨年、日経で紹介されてた「物価とは何か」。
帯に「本当に必要な経済学」と書いてあります。
物価ってどうやって決まってるんだろう?と言うシンプルな質問の答えは意外と難しい。
需要と供給で決まるんだろうと思いきや、ハイパーインフレやデフレがどうも人々の物価に対する先行き予想によるところが多いと言うのが著者の見解。
インフレは賃金上昇によるところも多いことから労働力の需給バランス、つまり失業率にも関係する。
著者はそれを
インフレ率=インフレ予想− a×失業率+b
と言う式を使って説明します。
印象的な言葉としては
◯中央銀行の仕事の95%はアナウンス。利上げ利下げは実際にはあまりしない。
◯価格は蚊柱。全体はゆっくり動くが中身は細かく上下する。
◯情報は何かを消費する。それは情報の受け手の関心だ(サイモン)。
◯合理的無関心。関心にはキャパがある(シムズ)。
◯インフレ率はターゲットとしてみんなに共有されるべき。
◯中央銀行の役割は価格安定と失業率を抑える事。
◯価格には硬直性がある。
◯流動性の罠=貨幣需要が飽和すると金融緩和が効かなくなる。
などなど。
私はつじの蔵商品の価格設定をイメージしながらこの本を読みましたが、どう結論づけるか現在思案中。
消費者の関心の一部を振り向けてもらう商品でありたいと思いました。