社会は一定のルールのもとに動いてるけど、予想できない運動体です。
社会がどこへ進むかは多数の人々の意思決定の集合が複雑に絡み合いながら決まっていきます。
その事実を理解し、暗黙の共通項を現実世界に落とし込む時、形となり変わらね記憶として未来に引き継がれていく。
この度、縁あって当別に移住してきた染色作家の小島柚穂さんの作品がとうべつ学園の体育館に設置されました。
この作品は15枚のパネルが一つの作品となっており、一つ一つのパネルがある年代の地図をモチーフとしています。
その地図は当別の開拓をした伊達家の先祖の居住地である岩出山、開拓当時の当別、そして現在の当別町のものです。
その地図のどこかに私たちは立っている、その時の流れのどこかに私たちは生きている。
作品と鑑賞する人のインタラクションそものが作品です。
自分ごととして、事象としての作品。
意図を持って作品を見る、個性に基づき評価し、連想する行為が学びの場にふさわしい。
この作品は「うつろい」と言う名で、染色と言う日本の伝統工芸美と時空をうつろう楽しみを与えてくれます。