2025.02.11

北海道亜麻物語

世の中にはいろんな本がある。
小説からハウツー本、いずれにしても私は本を書く人、書ける人を尊敬します。

あれだけ長い文章を正確な表現で記述できるのは素晴らしい才能、すごい情熱だなあといつも感心します。

先日、会社に見知らぬ男性が1冊の本を持って訪ねてきました。
会議中、アポなしだったので少し警戒したのですが「以前、亜麻の件で電話取材に協力していただいた本ができたので、一冊進呈します」との事。

そう言えばそう言う事があったなと思い出し、本を見たら「その花可憐に色青し」と銘打ったきれいなカバーで、220ページの立派なものでした。

「え、いいんですか?これ売り物ですよね。いくらで売るんですか?」と裏の値段を見ると2,200円と書いてある。
「いやー、ほんとはこの値段の倍かかったんですが、それじゃ売れないと思い2,200円にしました。大赤字です。」
「そんな貴重な本を私にくれていいんですか」
「はい」
「私は当別町の亜麻の普及にそんなに貢献した自覚はありませんが」

確かに本に書いてあるように、旧東裏小学校活用を目指し、故大塚利明さんと「当別町田園文化創造協議会」を作り、農水省の補助金を得て亜麻まつりの経費に充てた事はある。

その補助金の大半で校舎に自動火災報知器を設置し、外壁を2年かけて塗装し、味噌づくり体験や家具工房「旅する木」須田さんとベッドづくりをしたが、それは亜麻の普及に直接は関係ない。

この本の著者は江別市に住む齊藤俊彦さん。
江別市総務部長、(株)江別振興公社の社長を歴任され、今まで何冊か本を出しておられる。

齊藤さんにすれば私は亜麻の何かに貢献したのでしょう。

実際にこの本を読んでみたのですが、北海道における亜麻産業の始まりと発展、衰退についての調査、記述に詳しく、よくぞこんなに調べたものと感心しました。

有島武郎「カインの末裔」、久保栄「火山灰地」、中条ふみ子「亜麻の花」(短歌)への解説も亜麻産業盛衰史の理解につながる。

やはり本を書く人はすごいな。
その本の中で紹介してもらい恐縮と思いつつ、亜麻のことを学ばせてもらいました。

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