私、養老孟司先生を尊敬しておりまして、よくyoutubeで講演を聞いております。
その養老先生がお薦めしていた本が鴨長明の方丈記。
天災や人災が次々と鴨長明に降りかかり、長明は京都の山奥に引き篭もり、人生や世間を無常観をもって、受け入れることになります。
養老先生が方丈記をお薦めした理由は世の中では災いはよく起こるものであり、その抑圧から逃れるためには、心を平らにしてありのままを受け入れることだからだと思います。
方丈記は短い。
現代訳と解説付きでも180ページくらいしかない。
養老先生が原文だけだと30ページくらいしかないと言ったので、俄然読む気になりました。
かの有名な冒頭。
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行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。
世の中にある人とすみかと、またかくの如し。
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心が安らぐ文章です。