2024.03.12

「民」の心

15年ほど前でしょうか?
辻野商店が販売する鶏糞を製造していた岩手県の工場を視察したことがあります。

視察の時間が余ったので遠野を訪ね、南部曲り家千葉家を見学しました。

馬と共に暮らす家に憧れを感じました。

また曲がり屋と言えばパッシブシステム研究会の先輩が曲がり屋の空気の抜け方を参考にしていたのを思い出します。

以前から気になってた柳田国男の「遠野物語」を読みました。

遠野に伝わる数々のお伽話、言い伝え、伝説が紹介されています。
カッパや山女、キツネ、山姥などが次々と登場します。

いわゆる「民話」ですが、「民話」の中には人の優しさや人生の本質、伝統を大切にする心が込められてます。

「民話」の他にも「民謡」や「民藝」にも同じく、不易な伝統や日本人の精神性を読み取ることができます。

物事の本質を川のようだと思いました。

川の表面に近い部分の流れは早いが、川底の水の流れは遅い。
この早い部分は流行であり、現代ではデジタルであるけど、川底の流れは哲学だったり、時には宗教のように精神世界に関わる部分である。

「民話」「民謡」「民藝」に共通する「民」には民族が積み重ねてきた文化や喜怒哀楽の歴史が込められていて、川底の部分である。

忘れられがちな「民」の心を身近に意識する必要性を本を読んで感じました。

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