北海道にはせっかく植林してもその後未整備の森林がずいぶん多くあるようです。 こちらのカラ松は40年生ですが5年ほど前に約50%の間伐をしたそうです。今後、2年後くらいに更に間伐をする予定です。 未整備の森林では最初にツルを切ります。ツルが絡まっていると木の生長が阻害されます。 植林は針葉樹に限ったことではなく、針葉樹を完全に伐採した後に広葉樹を植えることもあるそうです。
千歳林業さんには「ガラパゴス」という機械があるそうです。この機械は大型自走式破砕機で半端な大きさの丸太を現場でチップにする機械です。 ですから下の写真のような切り株をチップにするそうです。
木の生長にはほどほどの量の葉っぱが必要で、理想は木の背丈の半分くらいまで葉っぱがあると良いそうです。間伐しすぎると風や雪の被害で倒れることがあり、間伐する際にはその見極めが必要です。
栗沢を後にして今度は当別の林道工事の現場に行きました。 林業の世界に分収林という言葉があります。造林者と土地所有者が異なり、両者が造林による収益を分け合う契約をした山林のことだそうです。辞典によると成育途上の森林に育林費用の提供を受け、後に収入を分け合う「分収育林」と、植林を含む契約で行う「分収造林」の方式があるそうですが、この現場で作っている林道を使って運び出される木材の利益は6対4で造林者と所有者で分けるそうです。
林道を付ける際に土地所有者の希望がある程度とおるらしく、例えば桜の木は残して伐採して欲しいとかコクワやヤマブドウのツルを残して間伐して欲しいといえばそうしてくれるらしいです。
最後に行ったのは以前ブログにも書いた私の弟が持っている山のふもとです。 こちらは弟の他に山林所有者の何人かがまとまって施業をしようとしています。 うまくいくと間伐した木材を薪として利用したり、カラ松のムク材や集成材として住宅用に使ったりすることができると思っています。ちょっとした広場スペースを作って山小屋を建てて畑なんかもやれるとうれしいし、さらに放牧なんかが出来たら最高にうれしいと思っています。