「トイレをバイオする」「オガクズの力を活用しよう」

会合番号：08　
前半「トイレをバイオする」は正和電工株式会社　代表取締役　橘井敏弘様、後半「オガクズの力を活用しよう」は北海道大学名誉教授　寺沢実様のお話でした。 バイオトイレの仕組みとしては以前この研究会で学んだ段ボールコンポストに近いものでした。 オガクズと屎尿を混ぜ一定の温度（２０度〜５０度）を保ち、水分を蒸発させることで、物量を大幅に減らし、残渣物がたまった段階で有機肥料として活用する・・・という仕組みです。

また興味深い話しとしては「水洗便所が果たして環境によいのだろうか？」という疑問です。 莫大な施設とメンテナンスのかかる下水道事業が本当に環境的によいのだろうか？という事です。 しかも都会では現行法下ではバイオトイレは新築住宅に取り付けできないということです。建築基準法や下水道法上、バイオトイレはトイレとして見なされていない・・つまり、水洗トイレしか使えないというのが現状のようです。 その辺を特区とか何らかの規制緩和で突破できればもっとバイオトイレは普及するであろうということが話しされました。

寺沢先生からはバイオトイレの基材にはオガクズがよいが、その原理さえ守られれば人工繊維などを使っても良いのではないか？という投げかけも頂きました。いずれにしてもその辺の知識や経験がもっと蓄積されれば、バイオトイレが価格も含めてより身近な存在になるであろうと思いました。